
もうすぐおお振りアニメが終わってしまうことがとても寂しくて悲しいので、漫画を何度も読み返しています。
この半年は、おお振りファンにとって本当に毎日がカーニバルでした。
でも、アニメが終わってもひぐちアサ祭りは続きます。私の脳内で。
原作はまだまだ続くしね!
その流れでヤサワタや家族も読み返しています。
久々に「家族のそれから」を読んだら、トオル君が可愛くて可愛くて仕方なくなり出したので、今日はトオル君について語ろうと思います。
この作品を最初に読んだ頃はそこまででもなかったのですが、立派にキャラ萌えをするまでに成長しました。
ん? それ成長…か?
一度感想記事を書いていますが、ずいぶん前の文章で恥ずかしいので、リンクを貼るのはやめておきます。
なのでストーリーのおさらいを。
母親が亡くなって、残された人々――高校生の兄と妹、そして籍を入れたばかりだった26歳の義父――が、お互いに気兼ねしたり、思いやりがすれ違ったり、ぶっちゃけたり、しながらホントの「家族」になっていく過程の物語。
と、昔の記事には書いていました。
その内の高校生の兄のほうが、主人公(?)の八木沢享、高校二年生(たぶん)である。
母が亡くなった後も、一緒に暮らすことを続ける結婚相手のケンジさん。
彼は母と夫婦になったというだけで、自分たちの父親になったわけではないし、父親と認めたわけでもない。
母はもういない今、一緒にいる理由はもうなくなったのに、何故家を出ようとしないのか。自分と妹に同情しているのか。
他人の世話になりたくないという気持ちもあるし、まだ若いケンジさんに自分たち=被保護者二人という荷物を背負わせることに罪悪感を感じてもいる。
妹のメグちゃん(たぶん高一)のことは自分が何とか面倒みなきゃと思っていて、「他人の男」であるケンジさんとメグちゃんが仲良くなっていくのをみて嫉妬心を抱いたりもする。
そういうことをなかなか言えないで、モヤモヤ葛藤しているごく普通の少年がトオル君。
【トオル君ってこんな人】
・水泳部所属(部員数二名)
・新聞配達のアルバイトをしている
・「定期預金」を「定期入れ」と勘違い
・キレイな夕焼けを見ると泣けてくる
・家に誰もいないときはコタツの中掛けをかぶってくつろぐ
・自分で自分をお荷物扱いして傷つく
・メンタムを目の下に塗りすぎて涙が止まらなくなる
・26歳男性であるケンジさんにエロ本を所持してるのが見つかりそうになって焦る
・妹のメグちゃんと話すときはたまに自分を「兄ちゃん」と呼ぶ
・「生きもの/地球/紀行」を観るのが毎週の楽しみ
・「ジャンケン荷物持ち」言いだしっぺのくせにずっと自分が持つハメに
・ケンジさんのワイシャツにだけアイロンがかかってるのを見て落ち込む
・オデンのダイコンが好き
・唐揚げが大好物
・メグちゃんとケンジさんとの仲を疑って胃炎になる
・妹に「10年か その頃には お兄ちゃんだってしっかりするよね」とか思われてる
・基本的にメグちゃんに頭が上がらない
どうですか。きゅんきゅんきませんか。私はきます。
水泳部ということは、細く見えるけど適度に引き締まった体をしているのだろうとか想像しています。
作中は冬だったので部活風景はありませんが(それに部活やめたって言ってるし)。
すぐ赤くなったり青くなったり顔をしかめたり泣いたり、表情がくるくる変わるのを見ているだけで楽しいです。
こう、なんというか、存在が愛しいです。
おお振りの栄口やヤサワタのヒロタカにも同じような気持ちを感じます。
何なんだろうね、この感情。
トオル君がかなりのシスコンであることは確かだけど、漫画によく出てくる過剰なシスコンじゃなく、現実にいそうな程度のシスコンなのがとてもいい。
メグちゃんがかわいらしいおならをした時「メグがへーしたへーした」って大喜びしてるシーンがすごい好き。
兄妹だなーって感じ。
今回は詳しく書かないけど、メグちゃんの可愛さも相当ヤバイレベルだ。抱きしめて頭なでたい。
入院中、トオル君は昔の夢を見る。
自分とメグちゃんと母のハツコさん、三人で暮らしていた頃の夢。
やわらかな光が射しこむダイニングテーブルでいつものようにごはんを食べる、とてもとても穏やかで幸せな夢です。
(なんだっけ 何もなかったんだっけ)
(そうだよ なんにも 心配ない)
このシーンを読むたび、いつもちょっとだけ泣けます。
ハツコさんのことを折にふれて思い出すたび、人目もはばからず大泣きするケンジさん。
対して、それぞれ自分たちの部屋で、一人こっそり涙をこぼすトオル君とメグちゃん。
表への出し方は違っても、思い出を共有する三人が一緒にいるのは、実は至極当たり前のことなのかも。
ケンジさんにとって八木沢家は、「いなければいけない場所」ではなくて「いたい場所」なのだな。
義務感や同情心じゃなくて、今はここにいることしかできないんだ。
後ろ向きな理由ではない、前に踏み出すために必要な期間なんだ。
心があったかくなる、不器用でやさしい作品です。
近しい人を失くしたときや悲しい気持ちになったとき、これからも何度も読み返すと思う。
おお振りでひぐち先生のファンになった方は、ぜひ「家族のそれから」も読みましょう!
同時収録の「ゆくところ」(デビュー作)は、新宿二丁目やゲイの人が出てくる話なので、読む人を若干選ぶかもしれません。
私は好きです。好きだけど、いまだにこの作品をちゃんと理解しきれていないため、語れる言葉を持ちえません。
語れるようになりたいなあ。「ヤサシイワタシ」もいつかもう一度語りたいなあ。
それにしても、トオル君のことが好きだ。